独立行政法人 労働者健康安全機構 千葉産業保健総合支援センター

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産業保健Q&A

千葉産業保健総合支援センターに寄せられる、相談事例をご紹介いたします。
産業保健に関するQ&Aも参考にご覧ください。

産業保健ツール集(産業医科大学 産業医実務研修センター作成)

最近の主な相談事例

産業看護師という資格は、どのようにすれば取得できるのですか。また、この資格は准看護師でも取得することができますか。

産業看護師は日本産業衛生学会の産業看護部会が産業看護について十分な経験と知識を有すると認定した保健師・看護師(准看護師は対象外)を登録する制度であり、資格ではありません。産業看護師の登録には、日本産業衛生学会産業看護部会が定める所定の研修を修了していることの他に、①日本産業衛生学会会員であること、②産業看護部会会員であること、③衛生管理者免許を有していること、という3つの条件を満たさなければなりません。ただし、先に所定の研修を受講し、衛生管理者免許を取得した時点で日本産業衛生学会および産業看護部会に入会しても構いません。また、当事務所が開催している産業看護実践講座は認定対象の研修であり、受講者の制限はないので活用してください。なお、産業看護師登録制度の詳細については日本産業衛生学会産業看護部会のホームページを参照してください。 
http://www.sangyo-kango.org/
(平成19年3月14日TM)

産業医をしてくれる医師を探しています。どのようにすればよいでしょうか。

産業医は、所定の研修を修了した医師でなければ選任することができません。どなたが有資格医師であるかは、地元の郡市医師会で把握していますので、まずは地元の医師会に相談してみてください。
(平成19年3月14日TM)

昨年他界した父が某企業の嘱託産業医をしていました。亡父の遺品を整理していたところ、その企業の健康診断時の問診表等がでてきたのですが、どのように扱えばよいでしょうか。

現在の産業医に渡すべきものと思われます。個人情報や守秘義務の問題がありますので、できれば現在の産業医に直接渡すか、企業を介する場合は封をして会社に渡し、次の産業医に引き継がれるようにしてください。 
(平成19年3月14日TM)

システムエンジニアの方が、会社の命令で夜間に自宅で業務を行っています。このような従業員にも深夜業従事者の健康診断(特定業務健康診断)を行う必要がありますか。

業務命令で深夜業に従事しているケースですので、裁量労働ではなく事業者指示下での深夜業従事となり、年2回の特定業務従事者健康診断(安衛則第45条)が必要になります。また、通常勤務に引き続いての在宅労働であれば、労働時間管理も必要であり、割増賃金の支払いが必要です。過重労働による健康障害防止の意味からも注意を要する事例です。
(平成19年3月14日TM)

労災保険で、定期健康診断の二次健康診断給付を受けると労災保険料が上がるのではないかと心配しています。

死の四重奏に関する二次健康診断給付を社員が受けても、会社としての労災保険料は上がらないので、ぜひ同制度を活用してください。
(平成19年3月14日TM)

産業カウンセラーが個々の事例について、精神科医療機関に紹介状を書いているのですが、問題はありませんか。産業医は選任されているのですが、ほとんど来訪してくれません。

産業カウンセラーが個々の事例について、自分の名義で医療機関に紹介状を書くこと自体には、法的な問題はありません。迅速な医療導入と背景理解という点からみても、精神科医からも許容範囲を思われます。ただし診療情報提供とは異なりますので注意してください。もちろん産業医の名を騙って書くことは問題です。この場合は、嘱託産業医との間に契約不履行があるようですから、契約履行を働きかけ機能させることが望まれます。
(平成19年3月14日TM)

健康診断の結果、血圧が高くなり要医療となった者がいますが、保健師から受診を勧めても医療機関を受診しないので困っています。どう対処したらよいでしょうか。

当該従業員は50歳代の男性社員で、交代勤務はなく机上業務中心で残業はあまりないとのことでした。したがって、就業制限を掛ける必要はないが、産業医の力も借りて、できるだけ受診を勧めてください。それでもどうしても受診しない場合は、複数回にわたって受診を勧めた旨の記録を残しておきましょう。さらに衛生管理者にも高血圧で要医療である旨を伝えておき、衛生管理者からも受診を勧めてもらいましょう。
(平成19年3月14日TM)

屋外の粉じん取り扱い作業(非石綿)について、
①作業主任者選任の必要はありますか。
②粉じん取り扱い作業者に特別教育は必要ですか。
③作業環境測定は必要ですか。

①作業主任者を選任すべき作業に該当しないので選任の必要はありません(安衛法施行令第6条)。
②常時特定粉じん取り扱い作業に係る業務を行う労働者には特別教育が必要です(粉じん則第22条)。
③屋外の粉じん作業は作業環境測定が義務付けられてはいません(粉じん則第25条)。しかしながら、周辺の建物、構造物等で通風の悪い場所で粉じんが滞留するようなら、念のために作業環境測定を行って確認することが望ましいと考えられます。
(平成19年3月14日TM)

有機溶剤健康診断で、1,1,1-トリクロルエタン、トリクロルエチレン、テトラクロルエチレンの尿中代謝物については、「トリクロル酢酸または総三塩化物」となっていますが、どちらがよいのでしょうか。

いずれの有機溶剤も尿中代謝物測定が必要であり、それは「尿中のトリクロル酢酸又は総三塩化物の量の検査」となっていることから、どちらか一方を行えば足りることとなっており、どちらを実施しても構いません。分布1~3の基準はそれぞれ指定されています。総三塩化物は主にトリクロル酢酸とトリクロルエタノールのことです。1,1,1-トリクロルエタンは別名メチルクロロホルムともいわれ、生体内に入るとまずトリクロルエタノールになり、部分的酸化によりトリクロル酢酸を生じます。トリクロルエチレンは主にトリクロル酢酸とトリクロルエタノールに代謝されます。飲酒などでトリクロル酢酸の生成が部分的に抑制されることがあるので注意を要します。テトラクロルエチレンは肝および腎に対しトリクロルエチレンより強い毒性があります。大半が呼気中に排泄され、ごく少量(約2%)が主に総三塩化物として尿中に排泄されます。
(平成19年3月14日TM)