配信日:2021年2月04日(木曜日)配信
千葉産業保健総合支援センター

ちば産保メールマガジン 2.4号


発行者:千葉産業保健総合支援センター 所長 能川 浩二
ウェブサイト:https://www.chibas.johas.go.jp
メール:info@chibas.johas.go.jp

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CONTENTS

◇ 厚生労働省情報(審議会、検討会等)
◇ 厚生労働省からのお知らせ
◇ 労働者健康安全機構からのお知らせ
◇ 令和3年2月以降開催予定のセミナーについて
◇ 2月の産業保健相談スケジュールについて
◇ 新型コロナウイルス(COVID-19)(企業向け)感染症情報について
◇ 千葉県公認心理師協会お知らせ
◇ 千葉さんぽコラム

厚生労働省情報(審議会、検討会等)

 
■令和3年1月18日(月)(厚生労働省ホームページ掲載日)
「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会」の中間とりまとめが公表されました。
(労働基準局安全衛生部化学物質対策課)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16086.html

■令和3年1月22日(金)(厚生労働省ホームページ掲載日)
令和2年12月23日に開催された「第3回 職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会 リスク評価ワーキンググループ」の議事録が公開されました。
(労働基準局安全衛生部化学物質対策課)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16244.html

■令和3年1月22日(金)(厚生労働省ホームページ掲載日)
令和2年12月18日に開催された「石綿に係る疾病の業務上外に関する検討会(令和2年度第10回)」の議事概要が公開されました。
(労働基準局補償課職業病認定対策室)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16172.html

厚生労働省からのお知らせ

 
■新型コロナウイルスに関するQ&Aについて
新型コロナウイルスに関するQ&Aについて、令和2年11月13日時点版に更新されました。

詳細は、以下URLよりご覧ください。
【企業の方向け】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
【労働者の方向け】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html

■労働災害発生状況(令和3年1月集計)について
令和3年1月時点の労働災害発生状況が公表されました。

詳細は、以下URLよりご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/index.html

労働者健康安全機構からのお知らせ

 
■令和2年度第7回両立支援コーディネーター基礎研修(WEB形式)
令和2年度両立支援コーディネーター基礎研修の追加開催が決定し、以下のとおり開催されます。
・動画配信研修受講期間:2月22日(月)~3月7日(日)
・WEBライブ講習受講日:3月9日(火)13:00~16:30(予定)
※12:00ログイン開始予定
・募集期間:1月27日(水)13時から2月10日(水)17時まで
定員:500名程度

詳細は、以下URLよりご覧ください。
https://www.johas.go.jp/tabid/1830/Default.aspx

令和3年2月以降開催予定のセミナーについて


令和3年1月7日付発令されました「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言」の期間延長に伴い、下記の期間に開催予定のセミナーを中止とさせて頂きます。

令和3年2月1日(月)から3月7日(日)まで

なお、緊急事態宣言の解除が前倒しとなった場合も3月7日までのセミナーは中止とさせていただきます。
また、状況により、中止期間を延長させていただくこともありますので、あらかじめご承知おきください。
再開後につきましても、状況により当日変更・中止の場合もございます。
開催日にホームページまたはお電話にて必ずご確認いただきますよう何卒宜しくおねがいいたします。

2月の産業保健相談スケジュールについて


当センターでは産業保健相談員が、事業場の安全衛生担当者、産業医、保健師、看護師などの方々から、産業保健に関する様々なご相談をお受けしております。
面談・お電話のほか、当センターホームページ「ご相談・お問合せメールフォーム」からの相談も可能です。

【相談スケジュール・相談申込フォーム】
https://www.chibas.johas.go.jp/counsult

新型コロナウイルス(COVIT-19)(企業向け)感染症情報について


当センターでは、企業内での新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から「新型コロナウイルス(COVID-19)(企業向け)感染症情報」により随時新型コロナウイルス関連の情報を配信していきますので、企業の産業保健スタッフ及び管理監督者の皆様に御活用いただきますようお願いいたします。

【当センターホームページ】
https://www.chibas.johas.go.jp/

千葉県公認心理師協会からのお知らせ


新型コロナウイルスの蔓延に伴い、生活環境のみならず、就業環境にも大きな変化を余儀なくされている方も多いことと存じます。 千葉県公認心理師協会では産業領域委員会を中心として、人事労務担当者向け無料メール相談窓口が開設されました。

なお、詳細については、以下URLより御確認ください。
https://www.cacpp.or.jp/sangyou_soudan/

千葉さんぽコラム


働くことは大変だ、働き続けることはもっと大変だ。
 
千葉産業保健総合支援センター所長 能川浩二

「働くことは生きること」であると考えています。ここでは広義の働く人の定義、すなわち「生きるための作業をする人」ではなく狭義の定義、「企業で働く労働者」を対象にします。

働くためには、企業に入らなければなりません。新入社員の誕生です。
今の若者は、学生時代に1年以上かけて、企業研究と称して自分に合うと思われる企業を探します。それだけ準備しているのですから、入社後は明るい未来が待っているはずです。
しかし、簡単には前に進めない現実があります。厚生労働省の「新規大卒就業者の事業所規模別離職状況」によると平成293月卒の離職率は、1年目まで12%、2年目まで23%、3年目まで33%であり、この離職率は、ここ15年間はほぼ変わっていない状況です。
また、千人以上の企業では3年目までの離職率は27%で、平均値とあまり変わりません。簡潔に言えば、大卒の新入社員は3人に1人は3年目までに離職するということです。もちろん全員が希望する企業に入社できなかったとは思いますが、それだけの理由ではないと思われます。
この事実は、採用のために人とお金を使った企業にとっても、痛手であると思われます。しかし、元気で離職の決断をした新入社員は幸運です。メンタル不調になるまで頑張ると、その後の労働人生に影響します。ある県で採用された職員の1年目の長期療養者率は最近の2年間で2.7-3.5%と報告されています。
公務員は安定した職業として人気がありますが、そのような公務員でもこのような数字であることは注目されるべきです。さらに恐ろしいことは、内定段階や入社1-2年までに自殺する新入社員のいることがマスコミで知らされることです。しかも新入社員はトップクラスの大学を卒業していて、企業も超一流と言われるような企業で発生しているのです。
自殺した新入社員のツイッターを読むと、次第に追い詰められる状況がわかり、心が痛みます。上述のことは「働くことは大変だ」ということを実証しています。

新入社員の時の危機を乗り越えて、中堅社員として働いていても危機は続きます。
責任が重くなり、仕事の量が増え、内容も難しくなります。過重労働、長時間労働の職場が少なくありません。厚労省の労働安全衛生調査では、6割の労働者が強いストレスを感じていると答えています。
さらに、平成2911月1日ー平成301031日の1年間、メンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休職した労働者が10人以上いた企業は、千人以上の企業では5割、退職者が10人以上は1割となっています。
大企業でも厳しい状況であることがわかります。40歳代、50歳代になっても「早期・希望退職者」制度が待っています。
東京商工リサーチによると、上場企業では2009年に200社、23千人を募り、その後は次第に減少しましたが、20201-10月で72社、1万4千人に増加しています。努力してきたのに、会社都合による退職である希望退職に応募せざるを得ない立場になった時の気持ちは察するに余りあります。
またリーマンショックなどの経済的状況で企業が倒産することもあります。自身の健康問題が発生することもあります。このように「働き続けること」もまたとても大変なことなのです。

上述のことを考えると、定年まで働き続けられるのは、とても幸運なことであり、おめでたいことなのです。
働く人は、定年まで働き続けることを目指すべきです。定年まで働いた人は、退職後の死亡率は居住県の同じ年齢の全住民と比較すると半減しているという研究があります(Sakurai et al.,JOH,2020.これはうれしい御褒美です。
もちろん、このような企業に入社できるという幸運に出会わなければなりませんが。働く人が退職時に「この会社に入ってよかった」と思える会社になることを全ての企業は目指さねばなりません。

長く働き続けるためには、働く人はどうすればよいのでしょうか。「自己能力」を高めることです。「自己能力」とは仕事、健康、精神力など自分に関する全ての能力が含まれます。
また、困難を感じた時には相談することです。50人以上の企業には産業医がいますので、まずは産業医に相談するのがよいと思います。
それでも解決できなければ各県にある産業保健総合支援センターに相談してください。産業医がいない50人未満の企業で働く人も相談してください。
法的問題は、労働基準監督署に相談するのがよいと思います。決して1人で問題を抱え込まないでください。企業は「社会的存在」であることを基本として、企業活動をすべきです。企業の存在する理由は「金儲けだけではない」ということです。
近年、言われている「健康経営」の概念は、その一端に合致していると思います。働く人が、どうすれば満足できる労働生活を過ごせるかは、とても複雑で解決の難しい問題です。
ここで私が述べたことだけでは、このエッセイを読まれた方は納得されないでしょう。当然です。このエッセイを読まれた方にとって、自身の労働人生を考えるきっかけになれば幸いです。

・過去のコラムを閲覧される際は、以下のURLからご覧いただけます。
https://www.chibas.johas.go.jp/column
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